GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

西郷ドン2回目

観ました。始まるドン。

先週の私がつけたケチを聞いていたのかしらと思う程にしつこく、「西郷は民百姓の味方」を力説した回でした。今後のドラマを鑑賞する前にまず、ここんとこを納得してもらわないと始まらない、という製作側の声が聞こえそうな。

ゴリさんがなかなか渋いね。必死で「民百姓をお助けください」と叫ぶ西郷に「数年に一度、お前のようなくちばしの黄色いやつがそうやってたてついてくる」と呟き、定量の課税ではなくきちんと検地した上で税を決めるやりかたをさせてくれと訴える西郷に「やってみろ」と言い、喜ぶ西郷が帰っていく。あら、わかってくれたの?ただ単に現状の腐敗政治の上にあぐらをかいているじじいじゃないのか、と思わせておいて、苛烈な年貢取り立ての裏でこっそり登記しない田んぼ作っている農民たちの事情も知っている(ちゃんと調べられると農民側も困る事がある)のであった。あれ、そうだよね?知らないんじゃないよね?(笑)「どうせ無駄だ」と冷笑する、あの冷たい笑い方が、いかにも青い西郷との良い対比になっていました。

若い人はゴリさんて何だかわからないのかしら。寂しいわ。昔、太陽に吠えていた刑事さんたちが居たのよ。若い刑事はひたすら走らされてたわ。そしていい大人があだ名で呼びあうのよ。中には恥ずかしくてごめんだと思っていた刑事もいたと思うの。でも皆我慢して「殿下」「ラガー」「テキサス」と呼びあっていたのはひとえに皆ボスを敬愛していたからよね。この人のためならどれほど恥ずかしくても耐えられる…!今はああいう、それこそDIO様みたいなカリスマを持った中高年の役者があまり居ないわねえ。主役以外できぬ、みたいなね。でも「山さん」「長さん」くらいならいいけど、「ジプシー」は恥ずかしすぎると思う。あと、「ジーパン」は今なら「デニム」ってあだ名になるのかな。後はなんだろうな。「マカロニ」は「パスタ」、「マイコン」は「スマホ」弱そう。「スコッチ」は「発泡酒」。「こちら発泡酒。すみません、容疑者に逃げられました」「発泡酒、気が抜けてるぞ」「発泡酒だけに」

今ふと三部悪の刑事ドラマが見たくなりました。あのキャッチーなオープニング曲に合わせて、今日の回の主役であるヴァニラアイスがアップになったり、聞き込みをしているオインゴボインゴとか、お茶を煎れているエンヤ、潜入捜査でケバブを売ってるダンが次々に映るんです。そして最後は館の中でブラインドをぴろんぴろんしているDIO様。「顔がしましまになった」

脱線しました。

エイタの大久保利通の立ち位置とかやり方とか、西郷に対し友情はあくまで持ちつつ、泥まみれになりながら泣いたり叫んだり体制に盾突いたりしているのを「何をやっているんだか」という視線でも見ていて、でもどこかで「なんだろうこいつに対して感じるこの敗北感は」な感じがよく出ていました。自分の紋付を汚い手で触られてさりげなくぱっぱっと払う手つきとかね。エイタが好きな娘が西郷に惚れている、西郷は何とも思ってないというのもまた愛憎ひと悶着ですな。「お前は俺が欲しいものを全て持っている」というやつですね。

借金のかたに売られていく娘さんは哀れでしたし、何度もその危機をなんとか払ってやっていた西郷が、どうしようもなくなり連れられて行くのを見送って地べたに倒れ伏し「自分は、立派なおさむらいなんかじゃない」と泣き叫ぶ、のはわかりましたが、これまでに何回見たかわからない図で、もうちょっと何か捻れなかったのかと思った。あと、なりあきらが江戸へ発つその前に会いに行くため急ぐ途中で「哀れな娘が売られてしまう!」と呼び止められそちらへ向かい、とうとうなりあきらには会えませんでしたという図が、アニメや少女漫画みたいで笑いました。それも昔の。

こちらへ向かっているはずの西郷のため、必死でなりあきらを足止めするさわむら一樹がいい味出していた。なりあきらが「誰を待ってる?」とさわむらの心中を見透かしたことを言い、でも西郷は来なくて、さわむらが「今頃、民百姓のため泥だらけになって走り回っていることでしょう」と言ってやり、そうか、と微笑んで今度こそ出立してしまう。なりあきらも、売られていく娘も、お山を振り仰いでそれぞれの道へ歩いて行き、その路上で泣き伏す西郷、という絵は、うんうん、とは思うのですが、やはりなにぶん、何度見たかわからな(略)

やはり今年の夏はなりあきらと西郷と、あとさわむらと、なんならエイタの薄い本(略)

ルミ子が妖艶を通り越して妖怪です。暗い廊下で鉢合わせしたら絶叫しそうな怖さ。なんでこんな側室にいれあげているのか納得いかん。まあでも、かがたけし自身も妖怪みたいだから、お似合いといえばお似合いなのかも知れない。あの2人がいちゃいちゃしてるところを想像すると本当に怖いけど。

この先、なりあきらが死んじゃった時に西郷も死のうとするんだって。あと、西郷とエイタは最後には敵対し西郷は自刃することになってしまい、揚句エイタは暗殺されるんですけれども、死ぬ時まで西郷からもらった手紙を大事に持っていたんだって。泣けてくる。ううむ、なりあきらとエイタの間で揺れ動く西郷。動いてない?

今年の大河は観そうだな。

去年はなんか、しばざきこうのキンキン声に耐えられず脱落してしまった。さなだまるはなんで脱落したんだっけな。みたにこうきの「私の腕前をごらんあれ」な感じがイヤだったのかな。新選組は観たんですけどね。