GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

岸辺露伴ルーヴルへ行く

レイトショーで観てきました。
ルーブルだっけ?ヴでいいのか。
現地の人が日本語をしゃべっている時に、ルーブルの発音だけがやたら良いので「今なんて言ったんだろ。あ、ルーブルか」と何度か思いました。最後のルを言わないんだよね。聞いていると「ルーフォ」みたいな感じ。
私は原作のこの話を読んでいないのでどのくらいどんなふうに変わったのか知りませんが、多分、肝心の部分、キモの部分はきちんときれいに補完していると思われる。テレビ版がそうだったからきっと映画の方も大丈夫だろう。
なんか、ポルポの指食ってたのは何だとか、ノトーリアスBIGに落とされた飛行機の落書きは何だとか、「怖い雰囲気だよ。細かいこと言うなよ」の目配せみたいなやつがてんこ盛りだったら嫌だなと思いましたが、無くて嬉しかった。絵の値段を吊り上げて挙句絵を盗んで裏側を探ってたやつらが全部雰囲気だったらどうしようと思ったが。さすがにそれはないか。いやわからんぞ。
あの、4部の、仗助を助けてくれた謎の男とかは正体不明でいいんです。だからこそいいんです。それとは違うの。わかってください。
若き日の露伴ってあんな、青々しいんだ。純情というか可憐というか小恥ずかしいというか。今の露伴ならずけずけと「キミをモデルに絵を描きたいんだ。光栄に思っていいぞ」くらい言いそう。でも、「純情だった露伴がすっかりあんな男になってしまった。時の流れって残酷」ではなくて、あんな露伴の奥底には若き日のひたむきさ懸命さが今も息づいているのだ、ってことだよね。しかし若い頃から付けているあの頭のバランはなんだろう。ひょっとしてあれを装着したことでスタンドが発動したのでは。あのバランにもなにかエピソードがありそう。形見?バランを残して逝ったのか。カッパ?
禁忌の絵を見ると自分の抱えている負の部分に襲われて死ぬ、というのは今ではそこそこ見かけるパターンですが、見せ方が上手だった。死なせてしまった息子に謝りながら溺れかけるエマさんとか、あと序盤の見えないコンボイに轢き殺される男とか臨場感がありました。
ヘブンズドアって自分にも効くんだ。なんか思いがけなかった。どこの誰も自在に操るけど、自分自身は操れないっていう設定なのかと思っていたので… 何もかも忘れた後、ふと手を見ると「顔を擦れ」みたいなのが書いてあって、擦るとヘブンズドアが書いた「全て忘れる」が消えてまた思い出すってことだよね?手に書いておいたのも自分で、デス13戦の花京院君みたいに仕掛けておいたってことだね?肝心なところなのに自分ちゃんと理解していない。全然理解していない。
でもさ、仗助って自分を直せないじゃないですか?その理由は「それが出来ちゃうと戦闘が楽すぎるから」が正直なところでしょうが、妙に納得がいったんです。そういうものだろうなと。で今回露伴が自分を操作できるというのがちょっと納得いかない。そんな都合のいい話があるか。もともと、ヘブンズドアで書きこめば自分の能力を超えることでも出来るという辺りからちょっと納得いかないんですけどね。今回「死んでるから本に出来ない」って言ってたけど、鈴美さんのこと読んでたじゃない。どちらかというと、死人は読めないという理屈の方が納得いくんですけど、どちらにしてもそこらへんのルールがゆるくて、ちゃんとしろと思う。どうも4部以降は「解釈次第ではなんでもあり」なところが目に余る。3部は大体、DIOの能力でさえ、なんとか約束事の中におさまってたと思うんですけども。
女編集者さんがジョーカー的立場でかっこよかった。アニメで観た時「なんだこの顔」と思ったのがまずかったのか私あの方にあまり良い印象を持ってなかったんですが、ある意味露伴より強いというか、露伴を飛び越してるのがイカしてました。キミなら、意識もしないで露伴を助けられる。それが肝心な気もする。
あの贋作者が最後に描いた真っ黒い絵はそそられましたが、山村なんとか座衛門が描いた絵がなんかあんまり怖くない。ノエビアのコマーシャルみたい。もっと鬼気迫って欲しかった。
エンディングに流れるのがテレビ版と同じ曲だった。個人的に勝手に「露伴マンボ」と呼んでるんですけど。
まあ~でも、露伴は結婚しないだろうな。相手の裏の裏まで知れる能力なんて、結婚は諦めるしかない。それでもなお露伴をねじ伏せて惹きつける女がいたらすごいけどね。