GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

ペッシ考

ペッシはおどおどして臆病で…というのが定番になっていますが。
兄貴の前で「ぶっ殺してやる」なんてイキがって結局叱り飛ばされてますが。氷をかじりながらブツクサ言ってるシーンを見ても、兄貴がいないところでは偉そうにチンピラ喋りをしていると思われる。
そして思ったのは初めての殺人を犯した時の、「これでもう俺をママっ子なんて呼ぶやつは居やしねえんだからな」というのも、怖気づいて失敗して皆の前で「このマンモーニが!」と罵声を浴びせられ泣かされていたことを、心の中では結構悔しく思っていたのかなと思います。
もっとこう、ギャングらしく、町の人々に一目置かれてるふうで、「あっペッシさん!こんにちは!」「ペッシさん、店に寄っていってくださいよ!」なんて言われるようなふうになりたいと思ってる感じ。人を殺すのはおっかないけど、ギャングっぽくはなりたいっていうか。いかにも子供な。
その子供っぽいイキがり方を見ながら内心ため息をついていたのだろうね兄貴は。実際、ペッシが変な形で平気で人を殺せるようになったら、力におぼれてビーチ・ボーイ使いまくって足がついて追い詰められて、警察に捕まる前に組織から始末されていただろう。悲惨なことにはおそらく暗殺チーム自身に始末する要請が来るだろうし。あーなんかそうなってるところが目に見えるよう。雨が降ってて暗い部屋、電気がついてなくて、皆黙りこくっている。
「俺がやる」ってホルマジオが言う。メローネとギアッチョは若くてペッシに近いし、兄貴にはやらせられないからと。だったら俺がいくぜ、とイルーゾォが言う。俺なら鏡を使ってすぐだ。嫌なことは一瞬で終わらせた方がいいだろうと。いや、俺がやる、と兄貴が言う。あいつは俺が見出して俺が育て、そして俺が育て損なったんだ。俺が始末をつける。リゾットが口を開きかけると、「最後にあいつと話をさせてくれ」って兄貴が言い添えて、リゾットは黙り、わかったとうなずく。外は雨の音が続いている。倉庫か裏道の階段下あたりで小さくなって震えているペッシの前に、見慣れた革靴とヘリンボーンのスーツが近づいてくる。
オメーと出会ったのもこんな雨の日だったな。
兄貴…
静かで静かで深い青い目で、
オメーとはいろんなところへ行ったな。
…そうだね。楽しかったよ。
微笑みながら泣いているペッシ。
ごめんね兄貴。ごめん。こんな弟分で。
謝るんじゃねえよ。
なんてな。あーーーつらい。目に見えるよう。虹捜索でありそう。
だから兄貴は、ペッシに人を殺させずスタンドの訓練だけさせて自分の傍らに置いておいたのだろうという話でした。結局死ぬ間際まで一緒で、自分の死を糧に暗殺者として上に上がったペッシの姿を見ることが出来たのだから、兄貴的にはある意味良かっただろう。いっそブチャラティと相討ちだったらもっとよかったね。「でかしたぞペッシ。この後来る奴が亀を持って行くだろう。俺たちのチームの勝利だ」「俺はちゃんとやれたんだね」「ああそうだ、オメーは立派なチームの一員だ」「兄貴…」「そ、それはちょっと」←ブチャラティ