GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

峰不二子の嘘

観ました。

峰不二子という女』から始まる、原作の旧シリーズ路線の映画化第三弾ですね。

一作目は次元、二作目は五右衛門(五ェ門と書くべきですがあの書き方がどうも好きでない)三作目は不二子が主役です。

一作目と二作目で襲ってきた敵らがチラッと出て、皆繋がっていたのだと今回はっきりしてなんか驚くほど嬉しかった。それだけ印象に残った敵だったのです。どちらも。でも、その、突出した暗殺者の「感じ」を、今回の敵にはなんかあまり感じなかった。一番、殺し屋然とした風貌であり言動であり背景だったのですが。

物語は

心臓に疾患をかかえている幼い子供、その父親は手術費用を工面するため組織の金を着服し、命を狙われる。父親は子供とメイドの女を逃がして爆死。父親が着服した金のありかを知っているのはその子供ひとりで、組織は子供をさらおうと追ってくる。メイドの女は峰不二子、追ってくる組織の殺し屋はビンカムという男。人の心を操る奇妙な技を使い、普段は首輪を嵌められ眠らされている。

こいつは人の姿はしているが殺人のために作られた兵器で、心とか感情といったものは無い。与えられる木の実を齧ることと人を殺すことが彼の全てである。だが不二子と出会って戦ううちに彼の中に変化が生じてきた。

アクションは良いし絵は好みだし、この不二子の声優さんも合ってると思うし、例によって必要のない五右衛門と銭形が出ないのも大変良いし、なのですが、

なんだろうなあ、今までに三回くらい観たことのある話の気がしました。最初から最後までどうなるか「前に観たことがある」レベルでそのまま合致した。これ以外の終わり方はしないんだろうと思い、まさにそういうふうに終わったのです。それがなんとも、ひとことで言えば、つまらなかった。

殺人機械のような男の中に情とか恋とかいったものを生まれさせ、それがゆえに滅びるふうにもっていくのには、あまりわかりやすいおんなおんなした誘惑は似つかわしくないと思いました。不二子はご存知の通りセクシーで女としての魅力の塊のような女ですが、本当の不二子の魅力はおっぱいやアソコではなく、眼つきや微笑や身のこなしや、割り切り方や瞬時の判断や豪胆さであることも皆わかっている気がする。計算高い、計算づく、の言動の中に突然情緒で動く気まぐれなやさしさがあるところとか。

今回も、子供を庇い守り旅をするのは金のためであり、またそれだけでもない、といった辺り。その辺りでこそ、暗殺機械のような男を動揺させ、躊躇させ、一体この女は何なんだ、と足を止めさせて欲しい。

ラスト近くの星空と朝の空はとてもきれいだった。良かった。

で、

改めてコバキヨさんの声の老け方に動揺した。不安だ。プロシュート兄貴の老けた時の声をやってはどうだろう。

関係ないのですが

アヴさん、なんかひどい(笑)