GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

生活

あなたの脳内で作るフィルムのBGMにどうぞ。な曲。

pollyの「生活」

もう聴いた瞬間出だしでやられた。なんですかねこの楽器は。ギター?ホントに私は耳がぽんこつで、何の楽器か聞いてわかるのはチェンバロくらいじゃないでしょうか。夫がちょっと印象的な曲を聴くと「これパイプオルガンか」と訊いてくるんですが、それと同程度。

とにかく、音がこう…なめらかでなくて、ガギガギしてるんだけど、隠し包丁を入れたため味がしっかりしみこむ大根のごとく、すごくコクのある音になっている。ような気がする。前奏のメロディーラインがとにかく好きです。

で、声がまた奇妙で、うまいヘタとは別のところにある声で、たよりなくふらふらしてるんだけど耳に残る。そして一番驚くのが歌詞で。ボーカルさんが作詞作曲らしい。

歌詞をちょっと、どんな歌詞、と言い表せないんですが、ネガティブ、と言ってしまうのはあまりにも乱暴で、中二、と言ってしまっては足りない。正直、そうっぽい雰囲気はあるけど『中二』で終わりではない。断じてない。

「それはカラの病室の 枯れた花束の蜜のよう」

て歌詞があるんですが、入院してた人がいなくなった(感じとしてはやはり死んだからか)からっぽの病室、入り口のプレートは何も入ってなくて、布団すらない。サイドテーブルにただ花瓶だけがあって、枯れきった植物がささって折れ曲がっている。その情景は誰でも思いうかぶと思うし、多分、同じものをその情景から受け取ると思うのです。

明るい元気な、ポップな、キュートな、はじける青春、あなたへのときめき、といった光の乱反射に疲れた人、少し暗いところで休みたい人はぜひ聴いて欲しい。

この曲でPVを作る場合はもう真面目に、シリアスに、笑い一切なしで、薄暗い水の底から泡が浮かんでくる的なやつを(どんな)作ってみてください。

これ。

好きだな~。