GRJ日記

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巣立ち騒動

数日前、私が帰宅したところ、玄関側の廊下が巣の材料やらフンだらけ。家に居た夫が興奮して「まず2羽びゅーって出て手すりに留まって、あと2羽がなかなか出なくてそのうちボトッボトッて下に落ちて、どたばた逃げて行って、わーと思ったたけど暗くなってきたので逃げていった方に行ってみたら先日古道具屋で買って来た自転車の下で小さくなっていてここにいるとまずいかと思うし可愛いし思わず抱えて換気扇の穴に戻してやった」

おい…せっかく巣立ったのを戻してやってどうする

「もし、人間に触られたせいで親が嫌って育児放棄したらどうしよう」

もう巣立つくらいに育ったんだからあとはどうにかして自力で出ていくだろう。そんなこと心配するなら手を出さなきゃいいのに。

「今居るからちょっと見て来たら」とか言われてそっと見上げてみたら換気扇の入り口に2羽並んでいた。毛がほよほよでくちばしが黄色い。

あらー可愛い、でも明日は巣立ちなさいよ、とか言って寝ました。翌朝の早い時刻から親が来て呼んでいる。育児放棄しなくてよかったね。と言いながら仕事に出て、帰宅したところ換気扇には居なくなっていました。巣立ったのかしら。と思ったがどこかで親がギーギー鳴いている。なにかしらと思ったら自転車のところにまたうずくまっている。1羽だけ。

その夜はずーっと子供が鳴いていて、夫は「朝になったら力尽きているのでは」と気が気でなく、もし死にそうになっていたらで連れて来て世話してやろうかとか言い出す始末

翌朝、夜明け頃から鳥の動向を見ていた夫が「無事に飛んで行った」と胸をなでおろしていて、玄関と逆側のスズメの王国の方角から、聞き慣れた子供の鳴き声が聞こえるようになりました。こっちには杉林などあるので飛行訓練をしているものと思われる。一回だけ姿を見た。ぎこちない。まあでも、自力での暮らしが始まったようだ。

もう玄関側から親子の呼び合いが聞こえてこないのは寂しいな、と思いますが、なにはともあれ良かった良かった。

しかし、気が付いたら自分は巣の中に居て、隣に兄弟がいて、時々親が食べ物を運んできてくれて、だんだん巣が狭くなってきて、ある時から親から出なさい!来なさい!と呼びかけられて、なんだろう、と戸惑いながらも思い切って巣を後にして、ばたばたとやってみると自分は空を飛べる!ここからどこへでも自分の力で飛んで行ける!これからは自分の力でエサをとって、敵から身を守り、危険と隣り合わせの限りない自由を手に入れたのだ!という一連を、自分のこととして考えてみると、巣だったその日は本当にわくわくするだろうなと思います。

鳥はただ本能で、なにものかに指示されるようにそうやっているのかも知れませんが、でもやはり、抜けるような青空の中を飛んでいる鳥の姿を見ると、胸の中に、鳥に生まれ空を飛べる喜びがきっとあるのではないかと思う。それは飛べない人間の憧れや感傷に過ぎないだろうか。

もうあなたの街では梅雨に入りましたか。この辺はまだです。梅雨前の貴重な青空。

北海道は梅雨がないといいますが、北海道の人は「夏が来る前、じとじとと雨が降り続き、そこから一転ぱぁーっと青空に!」という夏の到来ではないんですよね。どういうふうに夏が来るのだろう。そこそこ天気は良く、湿度も低く、じわじわと気温が上がってきて、気がついたら夏に。とか?

北海道には突然の夕立ってものはないのだろうか?カバンや雑誌で頭をかばって雨宿りという経験はないんだろうか。梅雨はなくても夕立はあるかな。

そして北海道だけの、北海道ならではの、夏の前の風物詩みたいなものはあるんだろうか。