GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

GODZILLA 怪獣惑星

最近作られたゴジラのアニメです。

20世紀終盤頃から地球はゴジラたちに乗っ取られ、人類は遠くの星に居住を移すべく地球を逃げ出した。地球に移住しようと思ってやってきた異星人たちも協力してくれている。でもはるばるたどり着いた目的の星は人類が住める星ではなかった。で、もう一度地球へ戻って、ゴジラを駆逐して、再度地球を人類の手に取り戻そうという計画をたてる。のは、主人公の地球人青年。地球を逃げる際に親をゴジラに殺されている。その記憶の映像も可哀想でしたが…

冒頭部、その移住する筈だった地獄みたいな星に、希望者と称して宇宙船の人減らしのため老人ばっかり降ろしてしまおうという計画に主人公が反逆を企て、捕まって独房にぶちこまれるところから始まるのですが、気の毒だったなああのじいさん。主人公をなだめ、なぐさめ、わしらはもうこの生活に疲れた、死ぬなら大地の上で死にたいんだと言ってやる。でも、星へ下りて行く船は大気圏のあたりで謎の爆発(ひょっとしたら邪魔者どもが戻って来たりしないよう始末したのかも的な)を起こして四散する。主人公は「あああ」と声をあげながらその様子を独房から見つめている。あそこキツかったなあ。ゴジラの映画なんですが私はあの部分が一番キツかったかも知れない。

その後やっとこ地球に戻ってきて、こっちはワープワープで日が暮れて20年くらいしか経ってないんですが、地球の時間では2万年くらい経っている。でも、あのゴジラがやはりまだ居て、「なんで2万年も経ってるのに変わっておらんのじゃい」と思いつつ(ここがミソです)、主人公の頭脳と執念を買ってくれている異星人幹部のとりなしもあり、主人公のたてた計画に基づいてゴジラ殲滅作戦が開始される。でも、地球に降りるとさっそくゴジラの手下みたいなのに襲われて被害をこうむる。ハンサムでやり手の司令官は主人公を信用しておらず、作戦は中止して地球から資源だけ運んで月にでも移住した方がいい、とか言う。実は私もそれいいんじゃない?と思いました。月は重力が小さいから少ない労力で作業がはかどるよ。その後なんとか重力を増やして大気を定着させてさ。ねえ。月プッシュ。

そのハンサムでやり手で主人公を嫌ってる司令官の声が承太郎さんでした。命令を叫ぶ声がドスがきいて色っぽい。かっこいい。ステキ。あと、飄々として淡々として明るい科学者が若ジョセフだった。こっちもよかった。どっちも金髪に白い肌なんだけど見分けがつきました。あと、異星人で、肌が黒くていかつい顔立ちのベテランパイロットがみやけさんだった。黒い顔はみやけさんに任せろだね。

承太郎さんが途中で死んじまった。今までずーっと嫌な奴できていたのに、最後の最後だけ主人公の援護みたいな形でゴジラに立ち向かって、ゴジラと目が合って、真っ白い顔になって、「…くそったれの星だ」とか呟いて次の瞬間ドーンてやられていました。最後だけいい奴って卑怯です。私はゴジラの実写もいくつか見ているんですが、ゴジラと目が合って、一拍溜めがあって、次の瞬間火炎だか放射線だか衝撃波だか吐かれて爆発するシーンを何回か見ている気がします。あの「ん…?」みたいな間はなんでしょう。ゴジラが考えてるのかね。「吐こうか、どうしようか。やっぱり吐く」

ゴジラを谷みたいな場所に誘いこむ作戦の中でみやけさん死ぬのかしら、嫌だわ、と思っていましたが死ななかった。良かった。犠牲も出しつつなんとかゴジラをやっつけ、死んだのかと思った主人公も無事生還し、ああよかった、と思ったら、今倒したゴジラのはるか上をいくゴジラ先輩(こっちが、2万年の間熟成されたオリジナルのゴジラでした)が現れて、もう話になりゃしない。とてつもない絶望の中エンドロール。ええ~これで終わり?バッドエンド?随分思い切ったな、珍しいくらいだ、と思っていたら、エンドロールの後に、現地人みたいな娘に介抱されている主人公の映像が数秒くっついて終わった。あーそうか最初から続き物として作っていたのね。びっくりした。あの現地人の娘は「モスラーや、モスラー」の娘の役割なんでしょうか。

なんか、ゴジラの皮膚感というか質感というか、が独特で、あれかね、全部CGなのかね。セル画の動き方ではなかった。ナウシカ王蟲のデジタル版みたいな感じ。

異星人なのに地球人とほぼ変わらない容姿の異星人て、いろんな作品に出て来て、変じゃないか?と思ったものでしたが、地球と同じような環境の同じような惑星で進化した生物であれば、頭部を含めた体幹部がありそこから四肢が出ていて、頭部には目と鼻と口と耳があり、保護すべき場所には毛が生え、という姿は、それほど違わないものかも知れません。どんな星ならタコみたいな生物になるのかな。例のグレイという連中の母星はどんな星なのか。案外、常春のマリネラみたいな星かも。コブラにはよく、アヒルっぽい宇宙人が出てきますけど、やっぱ池っぽい星なんでしょうか。あだ名はダックね。

この手の、「○○を倒すまでは作戦は終わりません」ものって、登場人物は何時間連続勤務なんだろうと思って憂鬱になる。下手するとずぅーっと寝られないし、トイレにも行けない。中には緊張するとおなか壊す兵士だっているだろうに。思うのですが近未来の戦闘スーツは、戦闘中に大や小が出ても出たそばからきれいさっぱり分子にして雲散霧消させる技術とか使われて欲しいですね。せめて、そっちを気にしないでもいいようにして欲しい。

あと、この作品はそれほどでもないですが、結構、十代の子供ばかり(しかも美男美女)がパイロットのロボットものがあり、各作品でそういうことになっている事情は設定してあるでしょうが、子供に殺し合いをさせ、星や国の命運を預けるってやっぱりどうなんだろうと思う。たまにはリアルを追及して、25歳以上の男、顔は十人並みばっかりのロボットものはどうでしょうか。絵柄が茶色くてアレでしょうか。

ゴジラとはすっかり話が逸れてしまいましたが、面白かったです。続きが完成したらそれも観ようと思います。