GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

怪傑ライオン丸

あなたはご存知でしょうか。大昔やった特撮ヒーローものです。

時は戦国時代、天下を手中におさめんと暗躍する大魔王ゴースン。ゴースンと共にチベットで妖術の修行をした果心居士は彼の野心を止めるため、拾って育てたみなしごの獅子丸に金砂地の太刀をさずける。この刀を抜く時獅子丸は忍法獅子変化により、獅子面人体のライオン丸という剣士に変貌を遂げ、ゴースンどもと戦うのだ。

果心居士といえばその手の(どの手の?)時代物では必ず出て来て、幻術だの妖術だの駆使して時の権力者を手玉に取ったり時の権力者の手先となって敵勢力を叩き潰したりする。実在もあやしまれる謎の大魔法使いである。かっちょいー。初期のカドカワ映画にはなくてならない人です。一番印象深いのはやっぱり伊賀忍法帳ですかね。魔界転生にも出てなかったっけ、と思ったがあれは森宗意軒だったわ。

敵でもあるけど、そうとも限らなくて、自分が気に入ったらあっさり力を貸してくれる、というあたりが、伊賀忍法帳の時にすごくかっこよく映えていたのです(原作の方ね)。でも大概は敵方の強い幻術士という役どころだから、この作品で普通に良い人で主人公たちの育ての親で、第一話でキーアイテムを授けて殺されてしまうというのがちょっとビックリでした。まあ、子供向けの特撮ものであんなエキセントリックな男が父替わりというのも難しいのでしょうが、それはそれで見たかった。

ゴースンと果心居士は同門の兄弟弟子だったっていうのがそそりますね(笑)そそりませんか。多分ゴースンは果心居士に道ならぬ思いを抱き、愛されないなら憎まれようと暴挙に出たんですよ。あれじゃないですか、獅子丸に対して「果心居士の愛情を受けて育った孤児…許さぬ!」で嫉妬に狂って(以下略)

そしてまたもうひとりなかなかグッとくる人物が居て、名前は虎錠之介。強さを求めてゴースンと手を結び、「銀砂地の太刀」を授けられ、これによってタイガージョーという剣士に変身する。最初はもろに敵で襲ってきますが、何度も戦ううちに次第に友情が芽生えてくる。最期は単身ゴースンのもとへ向かい、手下に斃されるが、その死後にマントがライオン丸を守るように動いて助けてくれる。この後獅子丸はみごと仇を討つのであった。

ぐっときますねえ。この、「当初は敵として現れ、戦いの中で友情が芽生える」というの、今では定番でしょうがこの辺の作品がスタートさせた設定ではないだろうか。その後完全に味方になって共に戦うのもそれはそれでいいですが、完全にタッグを組まず、高みの見物的な位置に居るんだけど、要所では手を貸してくれるというのも大変にそそられる。忍ペンまん丸の紫狼沙とかな。ああ~セクシーじゃ~

そしてだ。タイガージョーが持っているのが銀砂地の太刀で、ライオン丸と対になっているのが「対等の強さの宿敵であって、また相棒でもある」って感じで、いいわー。それを渡したのがゴースンだってあたりも。タイガージョーは最初あれだよ、ゴースンに寵愛されてたんだよ。「愛い奴よ」的に。でも戦ってるうちにライオン丸に心惹かれてゆく。「わしの愛するものをことごとく奪ってゆくライオン丸憎し」でゴースンが怒り大爆発なんだよ。あれかね、タイガージョーの後ろから近づいてゴースンが「何を考えている。ライオン丸のことか」「別に…」「いいやそうに違いない。正直に言え」「何を言っているのかわからん」とかあったんじゃないのか。まるで承太郎に心惹かれる肉の芽院に迫っていくDIO様のごとく(そんなシーンはありません)

発狂したような内容を書き連ねていますが本編には決してそんなエッセンスはありません。変身する時の「風よ!光よ!」っていう叫びがかっこよくて好きだ。

これを打っていて、ジュリーの魔界転生が無性に観たくなりました。観よう。我は求め訴えたり。