GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

東山魁夷

ルノワールから画家続きで。

日本を代表する風景画家です。私も大好きです。画集を買った。っていってもちゃんとした画集じゃなくて、アサヒグラフのやつ。って言ったらアサヒグラフに失礼か。ごめんなさい。そんなつもりではありません。どんな。

一番好きなのはどの絵だろう。絞れませんが、出世作の『残照』は本当見飽きないね。いつまでも見ていたいと思う。見ている間にいろんなことを思うような絵です。あと、『冬華』という絵。わたしゃ白夜とか、北欧の星空がものすごく好きなんですが、この絵も本当に素晴らしい。この風景が現実にある場所に行けたら、いつまでもいつまでも見ていることだろうと思う。

あと月と桜のセットの絵。いくつかありますが、やっぱり『花明り』ですかね。この絵に関しての文章を読んだことがあるけど、すごい。教科書に載ってたから、あなたも読んだことがあるかも知れない。「花はいま月を見上げる。月も花を見る。この瞬間、ぼんぼりの灯も、人々の雑踏も跡かたも無く消え去って、ただ、月と花だけの清麗な天地となった。」というやつ。打たれたような感動をおぼえました。絵だけでなくて文章でも人を打つって、すごい。

それで、この方の絶筆が『夕星』という絵なのですが、よく使っていた深く柔らかい青のベースの絵で、夕闇が迫る湖畔の風景で、空には星がひとつ輝いている。この風景はこの世のどこにもなくて、東山魁夷さんの夢の中にだけ出てくる場所なのだそうだ。

沢山の素晴らしい風景画を描いてきた画家が、年老いてもうどこへも出歩けなくなってから、自分の中にだけ在る風景を描いて、それでこの世を去るというのは、なんともロマンチックで、かつ、決然としていて、きっぱりしていて、潔くて、すばらしいなと思いました。

私も夢の中でだけみる風景ってあるんですがね。まあこれはそんな大したものではなくて脳が漫画やアニメや映画から自力で合成したものなんでしょうが。

あっ私は文章を読んでいる時はその場面を勝手に頭の中で映像化して読んでいるのですが、あなたはどうですか?

仕事の隙間に打鍵しております。嬉しいな楽しいな。

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