GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

沈まぬ太陽の続き

本日2回目の日記です。

沈まぬ太陽の続き観ました。

うぉ~胃が痛い。

オンチがあっちこっち辺境の地をたらい回しにされ続け、次第次第に精神が蝕まれていくあの感じが、なんとも。

狩りに精を出し、撃ち殺した獣の剥製を家の中に並べ、久し振りにやってきた家族にギョッとされ、ひかれる。あの感覚のズレの痛いこと痛いこと。まあその部分に関しては日本に帰って来られてから息子から思い出としてネタにされていて、「ああ~あの剥製事件がネタになっとる、良かった~」と思ったものでしたが。

剥製たちにむかって「お前たちはもうここから出ていけないのだ」って低く笑いながら言ってる、あの顔の狂気と孤独。ものすごかった。

娘も「みんなからアフリカちゃんてバカにされる」とか、そこに行かされてる親父に泣き言を言うなよ!アフリカかっこいいじゃんか!くらい言い返せ!

お友達へのメールでも言ったのですが、現代ニッポンなら、「体制に逆らった(しかも、心ならずも)だけで飛ばされてずっと帰してもらえないなんて、そんな会社辞めりゃいいじゃん」で終わると思うんですよ。たとえ就職難が未だ続いている現在でもね。そんな腐った会社にしがみついて10年無駄にするって、逆に随分悠長じゃん?俺ならとっくに辞めてバイトでもなんでもするけど?

その意見は多分、正しいと思うのだけど、それでも辞めないで僻地赴任を懸命に続けるオンチの気持ちって、わかる気もする。意地もあるだろう(自分で認めちゃってたし)死んでしまった整備士や、ミキちゃんに申し訳ない気持ちもあるだろう。でもそれだけでもない。自分は、なにひとつ間違ったことをしていない。ゆえに、自分から辞める理由はない。っていう、意地と似てるけど微妙に違う、矜持とか、自分を信じる気持ちでしょうか。そこまできっぱり言い切れるからこそ続く忍耐なんでしょう。

そして、二番目に生かされたテヘランで出会ったシマヅさんが本当にいい上司でね。彼もまたオンチと同じように飛ばされてしまうんだけど、彼が居てくれてオンチさんがどれだけ救われたか。シマヅさんが行ってしまう空港に駆け付けたオンチとのやりとりは、とても胸に沁みたし、別れを告げてからくるりと背を向けて振り返らず行ってしまうシマヅさんの後ろ姿に惚れました。ながしまとしゆきも、いい壮年役者になったのねえ。

それからずっと後でオンチと再会して、「あの時、いつか必ず陽のあたる時が来ると言った。今がその時だ」って言ってくれるシーンでは涙が出ました。ほんとステキ。シマヅとオンチでやってる腐女子はいないんだろうか(笑)

アフリカの女王と言われた現地の社交界の花形女性との友情がいいなと思っていたのですが、最後にちょっとしなだれかかってきて残念だった。友情にとどめておいてくれた方がよかったのになあ。抱き付く彼女の手をゆるやかにほどいて、離れるオンチの仕草はすてきでしたが。

「オンチさん」「すみません。わたしには、シマヅさんが」「違うでしょ」「そうでした。妻が」「全く…」

これ以降は日航機の話ですね。長く重くつらい話です。

あの小学生の子が可哀想で。言ってもしょうがないけど、せめて海に落ちたら助かる人数もう少し増えなかったのかな。あと、救護班がもう少し早く現場に到着していたら。言ってもしょうがないんですが。

とにかく、続きを観ようと思います。