別にね、DIOが、血を吸わないでアレだけして殺さないでおく女がいてもいいとは思う。DIOは多分に気まぐれだし、死なせるのと同じくらいの軽さで生き延びることを許すのもありそうだ。「さっきの蚊は叩き殺したけど、今度の蚊は逃がしてやるか」程度の重要さでもって人の生き死にを決めるのはわかる気がするし。
承太郎が結婚しようと思うような相手が存在したってのも、あり得ない話ではないだろう。承太郎は世間体を気にするとか、「そろそろいい歳なんだから」で親戚の誰かに持って来られた写真でえいやーと結婚してしまうところはないだろう。誰でもいいから結婚しちまえなんて考えには、更になるまいし。この女となら一生一緒に居てもいいくらいは思ったのだろう。
ただ、
話中で語られる彼女らの人となり(5部の冒頭あたりでのジョルノの生い立ちについての、育児放棄して夜遊びしまくる様子や、ジョリーンの言葉の「母さんは泣いてばかりいる」とか何とか)が、どうにもその「イレギュラー中のイレギュラーである存在性」が、伝わってこないように思われます
DIOは女に人格とか性格とかは一切求めないだろうから、それこそものすごい強運だっただけ、というだけかも知れない。ジョルノの母親が、シェへラザードのように、毎晩DIOにいろんな話を聞かせて、
「ふん。なかなかに面白い。続きを聞かせろ」
「残念ですが、もう朝ですわ、ディオ=シャフリヤール」
「貴様…小賢しい真似を」ニヤリ
なんて言って殺さないまま千の夜を過ごし、ジョルノが生まれた、なんてイキなところのある魔王であればそれはそれでイイのですが。
そうやっている間に承太郎たちが到着して、「…わたしに客が来たようだ」「王よ、」「おまえは子供を連れて外へ出ろ」なんて会話があったら切ないですなぁ
今気が付いたけどHUNTER×HUNTERの王とコムギはここの二人から受けるものと似ている関係ですね。
でも、現実のDIOはそんなキャラではない。女は食糧(いろんな意味で)というだけ。1部のラストで、ジョナサンへの尊敬とか愛憎を表現するディオが好きだったのですが。まあだから、ジョルノの母親が特に機智に富んでいたとか、面白い感覚を持っていたとか、DIOが「殺すには惜しい」と思うようなものがあったってわけではないんだろう。実際、ジョルノ産んでから夜遊びしてるし。彼女にとってDIOとのことは「外国で金髪イケメソといい感じになったら子供できちゃった」でしかないんでしょう。でもちょっとそれはなんか、違うんじゃないのーと思いました
承太郎の方は、自分と関わってると危険が及ぶので家族を捨てたわけで、その辺の事情で娘はグレちゃったのですが、
いやしくも承太郎さんの妻なら、承太郎さんがどういう気持ちで自分らを捨てたか知らなくても、「あのひとのことだからきっと事情があるんだ」とひとりうなずいて、気丈に娘を育てて欲しいわけですよ。娘にもあんなふうなグレ方させないで。娘が父を恨むようなことのないように。「ジョリーン!お父さんに恥ずかしくない生き方をしなさい!」くらいの説教をかまして、きりっとしてて欲しいよ。めそめそ泣いたりしてないでさ!そんな女を承太郎が妻に選んだぁー?と思うと、いやいやいやいや違うでしょ!と言いたくなるわけですよ!ドン(机を叩いた)
私のあこがれてやまない承太郎さんの奥さんならね、その辺のキリッと感を見せてくれないと困るんですよ!ドンドン!バキッ
でも一時は東方朋子さんと結婚するのかと思ったもんなあ。仗助の甥であり父親になるのかと密かに危惧した。
今日はあまり暑くないのでちょいちょい打鍵しました。
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