GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

超高速!参勤交代

観てきました。

ネタバレしまくりなのでお気を付け下さい。

田舎の小さな藩にとっては参勤交代は大変荷の重い責務です。ようやく終わって国元へ帰った翌日、5日以内に再び参勤交代しろという命令が下る。どうやら悪者の老中が無理な参勤をさせて、出来ないと言ったら命令違反として藩を取り潰してしまって、金山を没収してしまおうと画策しているらしい。実際は金なんか出ないんですけど、勝手に出ると思い込んでいる。

ただでさえ貧乏な上に参勤交代が終わったばかりでお金は全然残ってないし普通に行ったって8日はかかる道のり。絶対無理、でもしなければ取り潰される。殿さまは「何が何でも行ってやろうではないか」と決心して、手下5名を連れて江戸に向かって走り出す。

ささきくらのすけの殿さま、良かったです。ほのぼのしてて、のんびりしてて、でも百姓たちのために自分が我慢して貧乏に耐えている。隣の藩の飢饉にも手を貸す。幼少期のトラウマで閉所恐怖症。腹話術が出来る。そんな殿さまが、家来や領民たちから好かれてるのがよくわかるふうに描かれていました。抜刀術の達人っぷりもすごくかっこよかった。ささきくらのすけ上手だね。

にしむらまさひこ、私一時期あまり好きでなかったんですね。「いかにもクセのある演技しそうでしょ」って顔からぶら下げてる感じで、「私が出たからにはあなたの記憶に残ってみせますよ」な目つきとか喋り方とか(笑)でも今回は素直に笑わせていたと思う。幽霊騒動のところ本気で笑った。

家臣たちも皆、貧乏な田舎の藩で仲良く共に苦労して切磋琢磨してきた雰囲気が出ていました。本当は強いんだけど1回目は刀が全部竹光でズッコケ、2回目に本領発揮って辺りがかっこよかった。そうそう、『同じセリフが2回出てくるんだけど、1回目と2回目で状況が違う』というのを何回かやっていましたが、うまくキマっていたと思います。しかし、柄本明の息子さん二人は何回観ても区別がつかない。

伊原つよしは流れ者の忍者なんですが、最初は皆を助けるふりをし、金をせしめたらもう見捨てて逃げてしまおうと思っていたのに、田舎の殿さまや家臣たちがありがとうと言って家宝の刀はくれるは、まだ仕事が終わってもいないのになけなしの金をくれるはまるきりお人よし全開。でもそれでほだされちゃうのはどうかなーと思って観ていたら、そこではなくてもらった金がもうきったない小銭を一生懸命掻き集めて袋に入れたような代物で、あれを見た時にたまらなくなって面倒を見に戻ってしまう、というのはわかる気がしました。家宝の刀が役に立つシーンもいかしてた。

ただ、吉宗とのやりとりとか、深きょんの訴えとか、あんまり「民百姓を踏みつけにするお上のなさりように物申す」みたいにしなくてもよかったんではないかと思った。とってつけたように感じる。単に、「田舎者だと思ってバカにするな!一方的に押さえつけられると思ったら大間違いだ!」っていう怒りに絞った方がいいと思います。深きょんを最後に側室にしちゃうのはやりすぎじゃないかと思った。江戸の町であんな暗殺集団に襲われるってのはやりすぎじゃないかと思った。あと、無事に参勤交代やりきった後がだらだらと長かった。いしばしれにんじに向かって「ははっ」て頭を下げたら、あと1カットくらいでエンディングにした方がよかったと思う。ちょっと足りない、寂しい、と思うくらいでいいんだと思うよ。

でもとても面白かった。ほぼ2時間の映画だけど長く感じなかったし。ムシシとは大違い(笑)ごめんね、ことあるごとにムシシの名前出して。でも長かったんだもの~~~ってもういいか。

拍手して下さった方、ありがとうございます!