GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

コブラ

唐突に好きな漫画の話をします。

多分、全巻持ってました。

コブラは何か言われると必ずアメリカンジョークのようなものを口にする。私はアメリカンジョークというものの範囲や決まり事が正直わからないので、のようなものをとしか言えませんが、まあ粋でおしゃれでどんなに絶体絶命の状況でもいなして笑って見せる気概というんでしょうか。

あれは、昔のハンサムな頃からやってることなんだろうか。今現在の三枚目の容貌に合わせた特徴なんだろうか。なんとなく後者ではないかと思うのだが

サイコガン。かっこいいね。追い詰められた袋小路の果てで不敵に笑い、ゆっくりとポーズを決めると敵が驚愕して叫ぶ。「あれはサイコガン。…やつは、コブラか!」次の瞬間、闇の中一条の光がひらめき渡って、敵の乗ったエアカーごとぶち抜き、爆発。この一連は何度も観ましたが、その度に「よっ、待ってました」な気分になったものです。

精神力で撃つんだよね。MP消費して撃つんだな。でもクリスタルボーイには効かないんだよね。クリスタルボーイが酒を飲んでいるのを見て仲の悪い同僚が「お前がそんなものを飲むのか」とかあざ笑うと、「これは肉体があった頃の癖が残っていてな」みたいなことを言うのを覚えている。

ドミニクの背の皮が剥がれて残されている(ように見える)のを前にしてコブラがひどくショックを受けているシーンで、私もすごくショックを受けたのを覚えている。なんというか…刺されて死んでいる、撃たれて死んでいる、爆破されて死んでいる死体が残されているのとは違う、惨たらしさや冷酷さやゾッとする感覚があったのだと思う。

あと、落雷しまくる星で何か手に入れて脱出しないといけないんだけど、蝶かなにかに孵化してコブラを助けてくれる友人がいた。でも確か最終形態に変態してしまうと、数時間だかしか生きられないのだ。その覚悟で飛翔する力を手に入れた潔さにぐっときたっけ。

あと、コブラがガラクタ市でなんとなく買ってしまったポンコツロボットが、実はとんでもない魔人を封じ込めておく部品で、魔人が目覚めてしまう。目覚めてしまったらもう最後だから、ポンコツロボットがコブラに「あなたと出会ったところまで時間を戻します。いいですかあなたは何もしないでください。何もしない。いいですね」と言う。で、ガラクタ市をうろついてるところまで戻って、ふとポンコツロボットを見る。もうコブラは記憶をなくしてるんだけど、「俺はお前を買うほど暇じゃないんだよ」とか言って立ち去る。その後ろ姿とロボットの姿でエンド、という話があって、このロボットの使命って、すごい遠大で巨大で孤独で人間には耐えられないなと思ったっけな。

ずらずら思い出話を打ってますが、コブラはアニメの方がなじみが深いかも知れない。アニメもよく出来ていた。東京ムービーの黄金期ではないだろうか。

映画は松崎しげるがやっていて、そりゃ時々下手ではあったけど、結構良かった。主題歌がすんごく良かったし。ジェーン、キャサリン、ドミニクの三姉妹を使った映画オリジナルの話でしたが、それこそ遠大で虚無できれいではかなくて、とてもいい話だったと思う。テレビの方の野沢那智も良かった。テレビのクリスタルボーイ小林清志さんで、かっこよかった。大野雄二さんの曲も言わずと知れた名曲だし。

そういえば原作者さんは山田康雄さんにやって欲しかった(ジャン・ポール・ベルモンドの感じでだっけか?)んだけど、そのころルパンをやっていたから断念した。でも山田さんが死ぬ前に一度やってもらえた作品があって、とても満足だ、みたいな文章を何かで読んだ記憶があるんですが…

その、山田さんがやったというコブラをぜひ一度観てみたいんだがなあ。どこにいけば観られるんだろうか。

第一話で、今までずーっと自分が平凡なサラリーマンだと思っていた男が、実は自分はとんでもないお尋ね者だと知る、そして部屋を後にして危険と冒険の日常へ相棒のレディと共に出ていく。それが羨ましかったっけ。

また観たくなったな。観よう。うむ。

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