GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

三つ目がとおる

今日は

三つ目がとおる

唐突に好きなマンガの話でございます。原作は手塚治虫先生。

ナレーターは和登千代子という女子…中学だっけ。そうだね。高校じゃないね。の娘で、彼女の口で語られる(ことが多い)とある少年の物語。

ある嵐の夜謎の女がひとりの医師のもとにやってきてこの赤ん坊を頼むと言い残し立ち去ろうとするが彼女は落雷に打たれて死んでしまう(これは誰かが意図的にやったんだっけ、単なる偶然だっけ)

その赤ん坊は医師が写楽保介と名づけて育てるが、次第に額のあたりに第三の目があらわれてくる。人の目もあるしバンソウコウでそれを隠しておくと、中学生になっても幼稚園児なみのおつむとほわーんとした性格で皆にバカにされいじめられているのだが、バンソウコウをはがすと常人離れした知性と知識とサイコキネシス能力を得、そしてまた残忍と言えるほどの悪魔的性格に変貌する。実は彼は滅亡した三つ目族最後の生き残りなのであった。

というような背景で、伝奇ロマンな事件と冒険が繰り広げられるのであります。

写楽君について和登さんが、バンソウコウをはがすととんでもない悪魔になるのは承知しているのだが(平気で人類を抹殺しようとかする)でも、そんな写楽君に惹かれている、と正直な述懐をするシーンがあります。

無論それはその通りですが

バンソウコウ貼られてる時の無邪気で無力な写楽君が、困ったことになった時「あの、ラーメンのおつゆない?(彼のバンソウコウはラーメンのツユではがれる)」と質問していることがあって、ああ彼は今の自分が無力で、これをはがせばなんだって解決する力をもっていることを、知ってるんだな、と思って、それがなんか痛々しく、切なかったです。

あと幼児化状態のまま、純粋で一生懸命な気持ちで事件を解決する話もよかった(殺人ロボットカーの話や、第三の目を大人が潰してしまおうとする話など)

そしてまた。バンソウコウがはがされたら最後絶対に貼らせまいと抵抗する写楽が、「それ以上近づいたらあんただって殺す」と育ての父親に向かって言うのだけれども、殺される覚悟をして近づいてくる育ての親をにらみつけたまま、結局殺せないでバンソウコウを貼られてやるシーンも、痛々しく、また「いいなあ」と思いました。和登さんが「もう彼は帰ってこないわね」と諦めているところにやってきて、「約束したからな。貼れよ」とおでこを差し出して「でもこの次はわからないぜ」とか言って、貼られて、でフニャフニャと幼児化する、そのあたりもセクシーでした。

セクシーという言い方が変かも知れませんが、本当は圧倒的な力をもっているのに、その姿になれる、なれないのあたりを自分より劣る非力な人類の娘に握らせてやってるというの、色っぽいなあと思う

古代の街を水没させて「悪人の手で荒らされるよりはよかったろ。あばよ、アヌイさん」古代の巫女に話しかける顔がまあ、大人で大人で、いや、惚れたわ

手塚先生の主人公は結構マザコンが多いですが、彼もまたしっかりマザコンです。でもまあ、まだ子供だし、ある種族の最後の一人なんですから、仕方ないですがね。

そしてまた人類にとってとてつもない脅威になりうる存在が、マザコンである、という特徴をもっているのが、ある種救いであるかも知れません

彼はこの先どうするのか。マジで人類滅亡させちゃうというのも、なくはないだろう。でもまあ、それはしないかなとも思うのだが、和登さんと結婚して二つ目族の中に埋もれたり、人類を従えて頂点に立つというのも、彼らしくないと思う。難しいですな。

面白いよ、ぜひ読んでみてね

これだ!というブログのテンプレートが見つからずフラフラしています。

字の大きさがいいと日付が読みにくいだの、読みやすいと思ったらコメント欄がないだの…

突然地球がデーンと出てますが、まあ、太陽系を愛する私。いいかも知れない。オーミスターブルー。私の地球よ。

北ゴロもうすぐ終わる。見直して送ろう。

拍手して下さった方、ありがとうございます!