GRJ日記

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旅立ち~足寄より~

なんでか、どうしてか、松山チハルの自伝を舞台化したものを観てきました。

原作本は特に何かひとつのことにしぼって書いているわけではなく、単に自分が生まれた頃から成長してフォークと出会ってギターを弾くようになって歌のコンクールに出てデビューしてやっと売れて、辺りまでの経緯について書いたエッセイです。家は貧乏で子供の頃から必死で仕事を探して金を稼いでいたとか、岡林信康の歌に感動したとかいろいろ。

でもこの舞台はハッキリ、千春の才能に気付いて表舞台に出してやろうと必死に頑張ってくれた彼の育ての親とのつながりについて描いた印象が強かった。竹田さんていう地方のラジオ局ディレクターなんですけどね。

千春は売れる前からあの調子で生意気で態度がでかくて、承諾できない指示になんか絶対従わないて態度だったのですが、竹田さんは彼の才能を見抜き、絶対に売れるスターになると確信して上層部にかけあい根回しをしかけずりまわって頭を下げる。あいつのレコードなんか出したって売れるもんか、ダメだ、といわれると「おれの退職金を前借りして出します」と言って説得する。そうやってなんとか道を切り拓いてくれて、オールナイトニッポンの仕事をとってきてくれて、それについて「明日ゆっくり話そう」と言ってくれたその翌朝、急逝したのだそうです。

千春が今もステージの上に、バラを一輪さした花瓶をおいておくのは竹田さんのためで、そばにいて見守っていてくれる気がするからなんだそうだ。

ううむ。

人って、別れがくるとお互いわかってきて、泣きながらでもなんでも別れの言葉を告げ合えると、その後なんとか頑張れると思うんだ。何の覚悟も無く突然ぶっつり断ち切られるのは、つらいね。残された方はもう、昨日まであったた手や声が突然無くなるんだもの、どうしたらいいかわからないよ。

キーストンという競馬ウマと、心でつながった騎手さんが、「死んだらまたあいつに会えるから嬉しい」って言ってたのを聞いて、死んだらどうなるのかわかりませんがもし先に死んだ人と会えるのなら、会えるのが楽しみな相手が居るのっていいなと思ったの。千春も死んだら竹田さんに会えると思えば嬉しいよね。

主演の千春役はトモカズとモモエの息子だそうです。なんとなく杉浦たいぞうに似ていて、演技力はなんとも言えませんが、歌は想像していたのより上手でした。

竹田さんの役はカネコノボル。とりあえずふたりともイケメソですし、うう~むこれは、と下世話な情熱が会場のすみっこの女の胸にもえさかりました。それでなくても「一生つきあっていこう。俺の出来ることならなんでもする」て言ってくれたり、お互い電話で話していて切ろうとしては切れなくて「これじゃ恋人同士みたいだな」と笑いあったりだの、曲解しろというのか。挑戦か。

なんたって千春が19歳で竹田さんは34歳なんですよ。歳の差よ歳の差。生意気で才能のカタマリの若造の青二才と、人徳があって苦労している大人。ぐっときますなあ。

あと、その竹田さんの上司の「あんな生意気な奴はだめだ」係の部長さんが堀川りょうさんでした。時々ベジータになっていた。

あと、千春のお父さんが杉田二郎さん。うまかったわ~。さよならジュピター歌ってくれんか。あの歌好きなんだ。

で…

クーガ、突然また全然違う話が打ちたくなってやりなおしている。ハハハ

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