GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

おめんらいだーリューキについて

本日はおめんらいだーリューキ。

2002年度のおめんライダーです。

主人公は城戸真司という名のへっぽこジャーナリスト。人のために貧乏くじばかり全力で引いてはすっころんで痛い目に遭っている、要領が悪く不器用で気のいい青年です。

だがもっぱら私が視線を向けているのは彼ではなく、ライダーとしては真司くんの敵であり人間としては真司くんをからかったりおちょくったり小馬鹿にしたり、でも心の底では認めてくれたりしている、弁護士とその秘書の法律事務所チームの二人であります。

弁護士は北岡秀一といって眉目秀麗で容姿端麗、頭脳明晰で黒も白にする腕ききの、何故かオカマ喋りをする男。その秘書は由良吾郎という見た目はチーマーでチンピラで悪そうーな面構えで実際凶悪に強く料理も庭いじりも運転も超一流の男です。

由良はかつてつまらない傷害事件で刑務所に入るところを、北岡によって救われ、それ以来北岡の秘書になって陰になり日なたになって北岡を助けるようになる。

北岡は不治の病にかかっており、余命はそう長くない。しかしそんな彼には最後の切り札があり、それは鏡の中に居る男からもちかけられた不思議な話であった。鏡の中で戦う戦士となり、他の戦士すべてを倒し最後の一人になれたら、どんな願いでもかなうらしい。

故に北岡は表の世界では辣腕弁護士として活躍し病気と戦い、鏡の裏では異形の戦士となって戦っているのであった。生き残るため、永遠の命を得るための手段として。

なんかつい説明してしまいましたが

その鏡の中で戦う戦士をライダーというんですがね、私にとっては仮面ライダーとは人であることを捨て人にそしられながら人のために戦う男の呼び名であったので、個人的な欲望のために他人を打ち倒して上へ這い上ってゆく存在をライダーとは呼びたくないのである。口うるさくてすみません。

まあそれはそれとして、この北岡という男がキャラクターとして実に出色の出来なのであります。黒を白にするどころではなく金さえ積めばどんな悪人でも無罪にしてみせる、貧乏人は相手にしない、前述した主人公みたいな正直者をハナで笑いとばすようなイヤな奴で、自分のことが大好きで自信満々で高飛車で高慢ちきで友達なんかひとりもいない、助かるためなら土下座も平気でする。くだらないプライドなんか何の足しになるのよ。とかいう。

でもわたしゃこの男がすごい好きです。本当はすごくプライドがあるんだけど、どうでもいいようなことで自尊心を守ろうとか自尊心が傷つくとかガタガタ言わない辺りの強さが実にかっこいい。弱者をいためつけて踏みにじるようなことに対して、「許さん!」とか「それでも人間か」とか怒るのでなく「スマートじゃないねえ」「下品だな」という言い方をする感じ。自分が不治の病を背負ってることについて、別にわざわざ言うことでもないしね、てふうでポケットに手をつっこんでる感じとか、とにかくもう後ろから膝の裏辺りを蹴ってやりたい気持ちになる(笑)

そして何でも出来て何も言わずただ彼の雇い主に心酔し崇拝し、ひたすら北岡のために滅私奉公する由良という男もまた大変魅力的です。放映当時はそのあまりの寡黙ぶり、徹底振りに「実はミラーモンスターの化身なのでは」「実は北岡の命を狙っているのでは」等いろいろな推察が飛びかったらしい。あと「北岡の影だ」とかいう説も聞いたな。

北岡よりも由良のファンの方が多いらしい。それは大変納得できる話です(笑)

北岡は由良の「北岡のためなら死んでもいい。代わりになって死ねるなら本望だ」という気持ちがわかっていて、嬉しいと思い哀れだと思いうっとおしいと思い…そしてまた「そんなことには、絶対させやしないよ。10年早いよ、青二才が」という気持ちで、由良を側に置いておくのだと思う。本当に面倒くさいのならあっさり遠ざけたり厄介払いしてしまう北岡が、由良のその無言でキッと口を結んで心の中で決心を燃やしてる姿を、受け入れて迎え入れてくれたのを、由良のためにありがたいと思います。

また普通の人はそんな熱烈な信奉を捧げられたら耐えられないと思うのね。やっぱ北岡さんは懐が大きいですね。さすがだわ

この二人は本当に、片方だけでは魅力が半分以下に落ちる組み合わせです。弁護士とその秘書、二人そろうと相乗効果もおろかって言いたいくらいに素敵になるのだ。

だから…殺人犯とか、けなげな主人公を連れてきて北岡や由良と組ませようというのは、私にはちょっと理解が出来ない。

由良がいない北岡や北岡のそばにいない由良は、ただのかっこいいイヤミな男、ただのかっこいいチンピラです。断言

まだまだ言いたいことあるけど今日はこのへんで。

今この二人の話を書いてる最中です。

進みは悪い。年末だから。

「早くしなよ!」すみませんね先生

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