GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

転生とかタイムスリップとか

その辺のマンガの立ち読みサイトを見ているとこの頃やたらと「異世界に転生したらなんとかだった」がありますね。何故にこんなに多いのか。別に、とある主人公がとある世界で苦労したり幸せになったりならなかったりする話でもいいんではないのか。どうして必ず現代ニッポンの記憶のあるサラリーマンだのオタクだのJkだのが転生しなければならないのか。まあ、一人だけ神の視点であるとか、現実社会では取るに足らないちっぽけ人間が別の世界では「なんだそのすごい技術は」な持ち主となれるとか、『楽してニューゲーム』ってことでしょうか。あと死んだと思ったら数十年前にタイムスリップしていて「あのことが起こる前か…!」なやつ。これは完全に、やり直しが出来る、駄目だった道を排除出来る魅力なんでしょう。筒井康隆の短編でも読んだ。もはや第何次世界大戦を避けられない状況下の軍人がタイムスリップして過去に戻って子供になってというやつ。昔自分が陥った過ちを修正しながら、最終的には戦争を回避しなければならない。オチが「なるほど」で鮮やかだった。
で、立ち読みサイトのそういったマンガ作品を一つも読んでいないのですが、それこそ「ズルしてシード権握ってる」みたいな設定は、だからこそよっく考えて書かないとだめだよね。『とある主人公がとある世界で巻き起こす冒険やなにや』を十分面白く作れるくらいでないと、ただのズル設定の話、で終わってしまうよね。
昔、松本めぐむ(現・尾瀬あきら)の『リュウ』という漫画を読みまして、これは原作者がついているのですが、その「別の世界へ行ってしまう」「タイムスリップ」のあたりがとても効果を上げていて、良かったです。つらく切なく雄々しい気持ちになる。私はちゃんと読んだことがないんだけど漂流教室のあらすじを読んだり聞いたりした時もそういう気持ちになった。自分だけ助かろう、得しよう、というのと対照的といいますか、大きな流れのなかで自分に出来ることを精一杯やる、て感じ。
私が過去に戻れるとしたら何をするだろうか。やっぱり、早死にした父をなんとかして助けようとするかな。あと、まだ杜王町に居た頃のアラキ先生のところに行って「あなたはすごいマンガ家になるんですよ!」と予言するとか。4部のリーゼント先輩みたいな立場になるのだ。マンガに描いてくれるかも知れないぞ。「デビュー前にこんな不思議な出来事が」