GRJ日記

サイトの日記代わりです。やや古いマンガやや古いアニメやや古い特撮(略)大好き。

流星課長

好きな漫画の話をします。

しりあがり寿の「流星課長」

しりあがり寿さんの漫画を初めて知った時にかなりドカンと来て、数冊買いました。エレキな春とかおらあロココだとか。

レディースコミックや少女漫画のキラキラ目&しょうもない展開に笑うタイプの話や、サラリーマンの世界におけるあるあるネタみたいな話が面白かった(今日で定年の平社員のために、歓送会が突然ミュージカルになる話が好きだった)。とにかく、「そのジャンル、その世界では常識、定番となっている構図や展開」を笑う(あざ笑うのではありません)姿勢が自分にとってはそれまでに無かった世界でした

で、上記のどちらかに一話だけ、流星課長が載っていた。これは続き物で何話もあるのだということは後から知りましたが、その一話だけでもうものすごくて、わたしはもう、一発で流星課長のファンになりました。

京王線の帰宅時ラッシュ満員電車で、絶対に座って帰るという伝説の中間管理職が居た。七三分けに上縁メガネ、背広にネクタイ姿で文庫本を読みながら流星のように人ごみの中を流れ飛び、空席を発見するとジャンプして回転してストーンと座り、前髪の乱れを直しつつウォークマン(時代が昔なので)のヘッドフォンを取り出してスチャ、と身に付ける。その姿を見て、人々はどよめきつつ「あれが噂の流星課長」とつぶやくのであった。

で、毎回彼と対決する相手が出てくる。彼の過去はグラムロックのバンドでボーカルをやっていたんですが、かつてのバンド仲間と対決したり、ロシアからの刺客と戦ったり、デカい顔で座席を占拠する若者と戦ったりする。戦うといっても直接殴り合ったりするのではなく勿論のこと満員電車でいかに座るかという対決です

とにかく課長さんがねえ、かっこいいんだ。多分あなたが思うようなかっこよさではないだろうけど、クールでプロで、ちょっと過去があって、中間管理職の色気というものが出まくってました。ハンサムなだけのヒモの数百倍セクシーです。奥さんが居て家庭があって、仕事をしていて、つまり責任というものを背負っている。でもその大変さやしんどさをいちいち口にしない。黙って本を読みつつ華麗に席をとって座ってみせる。まあ要するに大人の男ってものを見せてくれるわけだ。ちょっと持ち上げすぎか?(笑)

東京の満員電車は、大昔に出張で東京に行った時に一か月ほど味わいましたが、人によっては就職してから定年を迎えるまで何十年も、何万回も乗るわけです。一生の何分の一かの時間を満員電車の往復に費やすわけだ。そういう人にとっては、よりこの漫画の味わいが増すことだろうなと思いました。

あれ、流星課長って本名明かしたっけ?グラムロックやってた時の芸名はマリリン伝次郎だったけども。

夫によるとパチンコ聖闘士星矢で、一人ひとりにまつわる女の子が出てくるそうだ。星矢は美穂ちゃん、紫龍は春麗、一輝はエスメラルダという具合。でも、氷河の時はマーマが出てくるんだそうだ(笑)

その話の後で夫が言うには

ふと気づいたのだが

ジョナサンジョースターにはエリナ、ジョセフにはスージーQ、

承太郎はひょっとしてマーマしかいないのか?

ということでした。

そうねー承太郎には正体不明の奥さんがいますけどね、まあ承太郎と言えばマーマなのかも知れませんな。やれやれだ。さもなくばステキカットで引きずり出されるのを嫌がるやつか。

拍手して下さった方、ありがとうございます!